寡黙なダーリンの秘めた愛情
美咲には内緒だが、蓮は本日有給休暇を取得していた。
もちろん、由利亜とその取り巻きの悪行の動かぬ証拠を掴むため。
監視カメラの画像だけでなく、由利亜から『蓮と由利亜が付き合っている』等々の嘘の情報を掴まされた人物らからも話を聞く予定だ。
美咲の祖父である橋之介には昨晩事情を話し、仕事中の職員から話を聞く許可を取っている。
蓮は、警備員から差し出された3ヶ月ほど前の保存データを再生する。
休憩コーナーで飲み物を買う美咲に近寄る由利亜。
うつ向く美咲に何か言いながら詰め寄る由利亜。
しばらく話をする画像が続いたかと思うと、由利亜の手が大きく振りかざされ、美咲の頬を殴る様子がしっかりと映っていた。
「美咲...!」
大きく後ろに傾いた美咲の様子から、相当強い力で殴られたに違いない。
「何が赤池さんはいい人だ。俺は見る目が無さすぎる」
よりによって、蓮と由利亜の仲を疑って傷ついている美咲の前で彼女を誉めた。
今まで美咲が感じていた辛さや不信感を思うと悔しくていたたまれなくなる。
何より、美咲と離れていた四年間を作った張本人を信じていたなんて、蓮自身がとんだ間抜けだ。
「俺と美咲の時間を奪い、美咲を傷つけた報いは受けてもらうぞ」
蓮はニヤリと笑うと、画面をじっと睨みつけていた。
もちろん、由利亜とその取り巻きの悪行の動かぬ証拠を掴むため。
監視カメラの画像だけでなく、由利亜から『蓮と由利亜が付き合っている』等々の嘘の情報を掴まされた人物らからも話を聞く予定だ。
美咲の祖父である橋之介には昨晩事情を話し、仕事中の職員から話を聞く許可を取っている。
蓮は、警備員から差し出された3ヶ月ほど前の保存データを再生する。
休憩コーナーで飲み物を買う美咲に近寄る由利亜。
うつ向く美咲に何か言いながら詰め寄る由利亜。
しばらく話をする画像が続いたかと思うと、由利亜の手が大きく振りかざされ、美咲の頬を殴る様子がしっかりと映っていた。
「美咲...!」
大きく後ろに傾いた美咲の様子から、相当強い力で殴られたに違いない。
「何が赤池さんはいい人だ。俺は見る目が無さすぎる」
よりによって、蓮と由利亜の仲を疑って傷ついている美咲の前で彼女を誉めた。
今まで美咲が感じていた辛さや不信感を思うと悔しくていたたまれなくなる。
何より、美咲と離れていた四年間を作った張本人を信じていたなんて、蓮自身がとんだ間抜けだ。
「俺と美咲の時間を奪い、美咲を傷つけた報いは受けてもらうぞ」
蓮はニヤリと笑うと、画面をじっと睨みつけていた。