寡黙なダーリンの秘めた愛情
「行っちゃったね、蓮。離れたそばからメールが立て続けに入っているけど、この調子じゃ先が思いやられるわね。５日も持つのかしら？」

会社で美咲と一緒に蓮を見送ったホイットニーが、肩を竦めて笑った。

「蓮くんの過保護と過干渉は今に始まったことではないけど、この頃は隠そうともしないから困ってしまうんだよね」

デスクチェアに深く腰掛けた美咲は、大きくなったお腹を擦りながら笑った。

「触らせて」

ホイットニーが美咲のお腹に手をやると、答えるようにお腹のべべが動く。

「wow! おはよう、べべ。今日もご機嫌だね」

そうやって毎日、ホイットニーはべべとコミュニケーションを取る。

お腹にいるときから聴覚は発達しているという話を実証していると言える。

「出て来たらいっぱい抱っこしてあげるから、今はまだ狭いそこで我慢するんだよー」

お腹に頬擦りをするホイットニーに、美咲は友人以上の愛情を感じていた。
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