寡黙なダーリンの秘めた愛情
「政義おじさまが美咲ちゃんに語った内容を考えると、今日もそのレンジって男が京都に現れる可能性が高いわね。嘘を本当にするには、連れだってこのホテルに帰ってくる写真が必要だもの」
「赤池さんは何でそこまでするんだ?」
誠也の問いに
「彼女、男にフラれたことがなかったらしいの。5年前に、新卒の兄さんに゛付き合ってやってもいい゛と仄めかしたのにその場でフラれたんでしょ?その憂さ晴らしに例の取り巻き達とホストクラブに行くことにしたみたいなの。そこで蓮にそっくりなレンジに会って。お金でレンジに我が儘を聞いてもらっているうちに段々エスカレートしてきて、本当に兄さんと付き合ってると思い込むようになったらしいわ。現実ではどうにもならない兄さんとの関係にメンヘラを拗らせたあげく、その怒りの矛先を美咲ちゃんに向けるようになったみたい」
と、美鈴は答えた。
実に勝手な言い種だと蓮は内心怒り狂っていた。
しかし、相手は常識が通じない本当に病んだ女性だ。
自分のソックリさんを使っていたことは驚きだか、同時に納得もしていて、蓮はこれで美咲に言い訳ができると少し安心していた。
「でもね、いくら30代の重役秘書とはいえ、彼女、ホスト通いを続けられるほどお給料を貰ってはいないでしょ?」
蓮と誠也は頷いた。
「そこで浮上してきたのが、会社資金の横領と企業秘密漏洩疑惑よ」
「赤池さんは何でそこまでするんだ?」
誠也の問いに
「彼女、男にフラれたことがなかったらしいの。5年前に、新卒の兄さんに゛付き合ってやってもいい゛と仄めかしたのにその場でフラれたんでしょ?その憂さ晴らしに例の取り巻き達とホストクラブに行くことにしたみたいなの。そこで蓮にそっくりなレンジに会って。お金でレンジに我が儘を聞いてもらっているうちに段々エスカレートしてきて、本当に兄さんと付き合ってると思い込むようになったらしいわ。現実ではどうにもならない兄さんとの関係にメンヘラを拗らせたあげく、その怒りの矛先を美咲ちゃんに向けるようになったみたい」
と、美鈴は答えた。
実に勝手な言い種だと蓮は内心怒り狂っていた。
しかし、相手は常識が通じない本当に病んだ女性だ。
自分のソックリさんを使っていたことは驚きだか、同時に納得もしていて、蓮はこれで美咲に言い訳ができると少し安心していた。
「でもね、いくら30代の重役秘書とはいえ、彼女、ホスト通いを続けられるほどお給料を貰ってはいないでしょ?」
蓮と誠也は頷いた。
「そこで浮上してきたのが、会社資金の横領と企業秘密漏洩疑惑よ」