溺愛男は恋愛初心女の恋を惑わせる
動揺していた久我さんもいつものクールな彼で、
「久我 亮です。専門は脳外科です。最近、妹さんと知り合って真剣にお付き合い
させていただいてます。よろしくお願いします。」
兄も特定の相手が私にできたことに驚いている。
一番上の兄も心臓外科医で、アメリカの大学を卒業後医師として働き、現在は
カナダのメディカルセンターーのトップらしい。
彼も飛び級で卒業し、腕が評判を呼び、カナダへ呼ばれて、すでに教授になるらしい。
プライベートはカナダ人の女性と結婚し、二児の父だ。
兄達から人前で解放されて、亮さんに田中さんを紹介された。
楽しい人で、兄とのやり取りする亮さんをからかっていた。
二人になるためテラスへ移動した。
「びっくりした。兄と知り合いだなんて。」
「お兄さん二人登場でビックリだよ。
今日、三上教授が欠席なのは残念だけど、お兄さん達に会えて良かった。」
「兄達に付き合ってるって言ってくれてうれしかった。ありがと。」
「勝手に言って悪かったけど、挨拶出来て良かった。マックスにはびっくりしたけど。」
「ナンパでしたっけ?」
「あっ、あれは違う。向こうからナンパしてくるだけだよ。
兄貴そんな遊び人じゃないだろう?」