溺愛男は恋愛初心女の恋を惑わせる
食事もお酒もどれも美味しくて満足だった。
日本酒が飲みやすかったのでお土産に買っていこう。
ほろ酔い気分で部屋へ戻った。
二人でのんびり同じ空間で過ごせる事が幸せだった。
だから、彼女をもっと近くに感じたい。
「玲奈、おいで。」そう言って引き寄せる。
彼女が腕の中に入って来て、キスをする。
どんどん深くなっていくと、抑えがきかなくなる予感がした。
すると、オレの胸を押す玲奈。いつもと様子が違うから、どうしてと迷う。
「ごめんね。」
「どうした? ごめんの意味がわからないよ。」
「急に誘ったから。せっかくお休みとってくれたのに。この状況なのに。
期待?させて、もったいぶるみたいでごめんなさい。ならはじめから誘うなって思うだろうけど。
誘った後に分かって、でもごめんなさい。」
意味が分からず、頭を下げるから困る。
腕の中から抜けだそうとする仕草に、イライラしたのかもしれない。
「ちゃんと言って。分からないよ。」
優しく伝えたつもりだけど、イラついたことに彼女は気付いてる。