溺愛男は恋愛初心女の恋を惑わせる
余韻(亮side)
“今日は…女の子の日なの。だから今日はしないで下さい…”


言われて、呆然となった。
期待してないと言ったら嘘だ。
イチャイチャ出来ると浮かれていたのだから。

昨日からの違和感はこれだったんだ。
こんなこと言わせているのはオレだ。
申し訳なさそうに伝える彼女に“ふざけんな”なんて言って飛び出していた。
バカだな、オレは。

女の子の気持ちなんてちゃんと考えてこなかったツケがこの年でまわってきてる。

きっと部屋で泣いてるな。
そう思うと、早く戻って抱きしめないと。
ご機嫌が戻るか分からないけど、笑顔になってもらえればと彼女の好きなバニラアイスを
買って。



戻るとやっぱり泣いていて、泣かせてるのは自分なのに、オレを思って泣いてる姿が
愛おしかった。もっとオレのことを考えろよとも思う。Sだな、オレ。



もっと彼女がほしい。
オレが好きなくらい、君はオレを好きだといいな。
< 183 / 280 >

この作品をシェア

pagetop