溺愛男は恋愛初心女の恋を惑わせる
「えっ、それって。ただの仕事じゃ…。」

突然のイケメン同僚の話に動揺した。

「レイナは仕事仲間に学会で会ったくらいしか思ってないだろうけど、
男性の方は下心いっぱいだと思うわよ。

私は亮先生は命の恩人だからレイナとの恋仲を応援してるの。
日本人は働きすぎの人種だからほどほどにね。しっかり大事なものは離さないように。」

そんな話をして呆然となった。
マリアとどうやってサヨナラしたのか記憶にない。
色々と情報くれるのは危険信号だからだろう。
マリアは入院中も勘がよく深刻な状態のときの治療方針を誤魔化すのは無理だった。
彼女は賢くて勘が鋭い。彼女の勘が外れていればいいと願った。



玲奈に同僚のことを聞いてみようかと思ったが、メールや電話で上手く聞ける自信もなく
もし彼女がなにも思ってないのに、わざわざ聞いて、寝た子を起こすようなことになったら
と思うと、土曜日に会った時にちゃんと尋ねようと思った。



土曜日、結局約束に一時間遅刻。
病院の近くのカフェで待ち合わせた。
夜までにまた戻らないと行けないとメールで伝えていたので笑顔で待っていてくれた。
仕事の忙しさを彼女が理解してくれてありがたかった。

いつもの笑顔で男の影なんてない。大丈夫。そう思った。
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