溺愛男は恋愛初心女の恋を惑わせる
挽回(亮side)
しばらく無気力で何も手につかなくなった。

部屋は荒れて、仕事終わりに田中を捕まえて飲み歩いていた。
二日酔いでオペはさせられないと、謹慎。普通ならクビだ。
なのに休みが増えてラッキーとばかりにダラダラしていた。
一週間休暇をとったころ休んでると玲奈のことばかり思い出すので、今度は死に物狂いで働いた。
仕事中は集中して、忘れられるから。



一カ月過ぎたころマックスから連絡がきた。


妹がフリーに戻って喜ぶ兄の声。

「まあ、亮には他にいい女がいるって。運命じゃないってことだよ」

運命…。
チクチクと傷に塩を塗る。

「まあ、レイもあっちこっちからお誘いあるみたいだし。

あいつ、昔からモテるからな。イケメンと筋肉マッチョに。
華奢だから、か弱く見えるのかね?」

色々おかしく並べてオレの気持ちを弄ぶ。

「で、振られた原因はわかってるのか?」
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