溺愛男は恋愛初心女の恋を惑わせる
久しぶりに彼の腕に恥ずかしさが込み上げる。


ひたすら抱き合っていたら、我に返った。
リアクションに困る。

彼の笑顔が眩しくて。

「玲奈、まだ肝心な話終わってない。
オレと結婚してくれますか?」

逃がさないとばかりに見つめる彼に観念した。

「本気?」

「冗談で言うわけないだろう。」

しばらく考えて、

「はい!喜んで!」
笑顔で返事をした。

「あはは。それ居酒屋の注文の返事だから。どこで覚えたの?」

「えっ、居酒屋?そうなの?」

「はは、いいよ。なんでも。僕のお嫁さんになってくれるんだろう。
だから、 もう、覚悟してオレの側にいなさい。」
そう言って熱い眼差しで見つめる。


「うん。ありがとう…。もういらないって言っても張り付いちゃうかもよ。ふふ。」
うれしくて涙が出た。

「望むところだよ。」


そう言って抱き合って、久しぶりにキスをした。
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