溺愛男は恋愛初心女の恋を惑わせる
そうやって、オレの腕の中へ戻ってきた玲奈を実家に帰らせることなく
確保した。

「もう離さないから。今日は一緒に過ごそう。明日のクリスマスは実家に
ご挨拶も兼ねてオレも行きたい」

たっぷりキスをした後の玲奈は従順だった。

「うん、一緒にいたい。」

ほんわり微笑む彼女をもうめちゃくちゃにしたくて堪らない。
がっつく気持ちを今は抑えて、疲れて帰国した彼女にシャワーを勧めた。
以前、置いてあったパジャマを見るとうれしそうに、取っておいたことを
喜んでくれた。当たり前だ。
オレもシャワーを浴びて真っ昼間からパジャマパーティー状態。
リラックス出来て、当直明けのオレによく付き合ってくれていたおうちデートの定番。
ひたすらのんびりと二人で過ごす最高のシチュエーション。

ああ、幸せだ。


シャワーの間に玲奈のご両親へ連絡。プロポーズ成功を喜んでくれた。
明日、実家へ伺う旨を伝えると好きな時においでと、今は時間を取り戻して
仲直りに頑張れと応援してくれた。
ああ、皆んないい人だ。感謝しかない。


もう、抑えていたストッパーがはずれそうだ。
玲奈で満たされたい。
心も体もいっぱい溺れたい。自ら溺れにいきたいのだ。
玲奈になら、一生騙されててもいいと思った。
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