溺愛男は恋愛初心女の恋を惑わせる
大変な事故だ。どれくらいの人が搬送されるのだろう。
何か出来る?

「玲奈、マックス、見送り無理だわ。
というか、猫の手も借りたい状況かも。」

「分かった。もし救命なり、病棟なりお手伝いできることがあれば…。」


そう言って、救命ERへ来たら、患者で溢れていた。
こんなに。半分以上はここにいる。
パッと見ただけでも重傷者が多い。大半は子供だ。

キョウも状況を受け入れたのか、申し出た。

「ヘルプいりそうだな?」

「助かる。ERの責任者に話つけるから頼めるか?」

「了解。トリアージして軽症者の数を裁くか。あとはかわいい看護師付けて。」

「抜かりないな。オレはお前と現場始めてでヤル気出た。
おれもERは臨時だ。足手纏いにならないように、やるぞ。
玲奈、君も入れるか?大半は子供だ。頼む」

「もちろん。スピード上げてやりましょう。」


白衣を借りて、テキパキさばく。
キョウも普段はチャラっとしてるけど、医師の顔は真面目だ。
弁護士の方が合ってると医師業務は滅多にしない。

キョウなりに、将来を考えての今だ。
漠然と私はこれからどうしたいのだろうと思う。
< 236 / 280 >

この作品をシェア

pagetop