溺愛男は恋愛初心女の恋を惑わせる
涙をうっすら浮かべて、手を握り締めてきた。
感激で胸いっぱいのようだ。
良かったー。
心からほっとしている彼女。

彼女なら当然合格できると思っていただけに、ここまでの強い思いがあったのだとびっくりした。
でも、晴れてこれで日本でも彼女は医師だ。

でも、この時は知らなかった。
彼女がどれほどの思いで医師になり鍛錬をしていたのか。

うれしそうにしている彼女を抱きしめて褒めてあげたい衝動が。
今のポジションでそんなことは出来ないもどかしさ。


クルマは見積もりとメリットデメリットを検討して近日中に決めることになった。
うれしそうに同行してくれてありがとうと微笑む。
一人だと何が何だかさっぱりらしい。


もう少しで夕暮れで、天気も良い。彼女と見たくてクルマを1時間程走らせ海へ来た。

「わあ、すごくキレイ。日の出もいいけど、キレイな夕暮れ見れるって一日の
ご褒美みたいですね。」

「俺もここの夕暮れはパワーもらうんだ。明日からもがんばるぞってね。」


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