溺愛男は恋愛初心女の恋を惑わせる
なんだ、このモヤモヤした感じ。

二人に声をかける勇気もなく、中の総合案内で玲奈を待つ。
誰だ、あのイケメンは。
あんな仲の良い異性が近くにいるとは。
会話も家族ぐるみのような内容。


俺には見せない気安い会話に、イライラした。
だからといって、追求できる立場ではない。

悶々としてると、入ってきた玲奈がおれに気付いた。

「久我さん!」

ニコニコ俺を見つけ正面から見る彼女は妖艷な美人だ。

「もしかしたら会えるかもって思っていたら、すぐに
お会いできました。お疲れ様です。
マリアさんのお見舞いに来たんだけど、会えますか?」

「まだ面会可能時間だよ。
俺も今から休憩だから、お見舞い前にカフェでコーヒーでも飲まない?」

「お時間大丈夫なら是非」

ロビーでのやり取りに、この和風美人は誰だとばかりに興味津々で職員含め視線が。

彼女を上階の食堂でへ連れて行った。
この時間は利用者も少なく、話しやすい。
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