溺愛男は恋愛初心女の恋を惑わせる
パソコンと向き合っているときに、亮さんは目が覚めたのかガバッと
起き上がった。状況を把握し私の姿を探す。
窓際の明るいところに小さな机を置いている。
そこで作業していた私を見つけるとバツが悪そうな顔。
髪がピョコンと跳ねていてなんだか可笑しくて、クスッと笑った。


やっぱり、彼が好きだ。
先に好きだと言ってたくれた彼の言葉に、最初は意識しているだけだと思っていたけど、
彼と過ごす時間はとても心地いい。
優しいけど、医師としては厳しくて、いつも私の様子に気がつく繊細さも。
ちゃんと気持ちを伝えてくれる真っ直ぐな性格も、
ユーモアもあって面白いところも。

寝ぼけた姿を見て自覚したと伝えたら、彼はなんていうかな。



起き上がり私の方へピョコン頭で近づく彼は
ひと言、
「ごめん」っと。

その姿が幼くて、可笑しくて笑いながらからかった。

「もう朝ですよ。」
ちょっと、低い声で。

えっ、て顔して混乱してる。
状況から、焦ってて。
それが可笑しくて笑いを抑えた。
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