溺愛男は恋愛初心女の恋を惑わせる
事情聴取は後からしっかりやるとして、
クルマはどんどん進み、子供の頃から来ていた別荘に着いた。

この一帯は別荘地で小さい頃は毎年来ていたな。
大学以来だから久しぶりだ。
最近は兄貴の家族がよく利用しているようだ。

管理人さんは昔から馴染みの人で、掃除もちゃんとしてくれていた。
あらかじめ頼んでおいたバーベキューセットや食材も届けてあった。

「うわぁ、空気がおいしい! 涼しいしとってもいいところですね!」

「俺も久々。なつかしい。近くで川釣りも出来るよ。
とりあえず荷物入れようか。」

別荘は一階がリビングキッチン。大型ガラスなので景色が絵の様に切り取られたみたいで
キレイだ。ここにはピアノも置いて、隣家まで離れているので音も気にせず楽しめる。
昔はギターとか持ち込んでんでアンプつけてやってたこともあって、懐かしい。
二階がメインベッドルームバスルーム付きとゲストルーム三部屋とバストイレ。

ティーセットが用意されていたのでとりあえず休憩。

お湯が沸く間、彼女を捕まえた。
「ちょっとだけ充電」

「えっ、着いたばっかり。」

「捕獲だよ。」
諦めたのか、大人しくなった。
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