言葉にならない愛を、君に

「なあ、勇也。もういいよ。無理しないでいいよ」

「無理なんかしてねぇよ」

「してるだろ!いまの勇也はおかしい。壊れてるよ」

「はは。なにそれ」

「そこまでしてまで、梨花子と付き合って何の意味があるんだよ?」

「意味?そんなの葵を守る・・」

「守れてないだろ!!」


いままで16年間一緒にいて、はじめて航平のこんな大きな声を聞いたかもしれない。


「守れて、ないよ。勇也。葵は、いまの勇也をみて苦しんでるよ」

「っ」


涙が伝った。

< 103 / 249 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop