言葉にならない愛を、君に
「勇也は頑張ったよ、十分。でももういいよ」
「・・」
「梨花子と別れろよ。葵を守る方法なんて、ほかにもあるだろ?」
「ほか、にも?」
「そうだよ。勇也、お前はひとりじゃないだろ?俺がいるじゃん。俺だって葵を守りたいよ。それに咲茉だっている。ほかのクラスのみんなだって、サッカー部員だっている」
「でも、葵がいじめられたら・・」
「お前、葵をみくびんなよ。葵はそんな弱くない。今までなにをみてきたんだよ。葵はきっと守ってもらおうなんて思ってない。葵は強いだろ?」
航平の言葉は俺の胸に突き刺さった。
その通りだ、と思った。
俺はいままで葵を守らないといけないっていう一心で、葵のことなにもみれてなかった気がする。