言葉にならない愛を、君に

葵は俺たち2人といることで、わりと昔からはぶられていた。

仲良くなった子たちがいつの間にか葵から離れていっても、葵は泣かなかった。


むしろ仕方ないよって笑って、自分から友達を作ってた。


そんな葵の強さが、俺にとっては憧れでもあったんだ。



「俺、間違ってた」

「うん」

「葵を傷つけてばっかりだったのは俺のほうだったんだな」

「そうだよ、葵だいぶまいってたよ。幼なじみごっこっていわれたこと」

「・・あれは、最低だよな」

「でも、俺はあのとき、梨花子に対していった言葉かっこいいって思ったよ。
あのときの勇也の選択、俺は納得いかなかったけど、でもそれでも葵のこと本当に守りたいんだって思ったらなんもいえなかった」

「わるかった」

「いいよ、別に。幼なじみ兼親友兼ライバル、だろ?」

「あはは、めっちゃ肩書多いし」

「うるせ」

今まで胸につっかえていたものがすーっととれた気がした。


まだ、梨花子と別れられたわけではないけれど、きっと今の俺ならいえる。


葵を違う方法で守ってみせると。

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