言葉にならない愛を、君に


「明日からはさ、また3人でいこ。葵の家の前で集まってさ」

「うん、もちろん」



「葵ー、勇也くんー」

下から葵のお母さんの声がして降りると航平がいた。

「あれ?航ちゃん?」

「さっきおばさんに呼ばれてさ。久々にここでご飯食べないかって」

「最近勇也くんも航平くんも全く顔出してくれないからおばさんも寂しかったのよ。
今日はちょっと作りすぎちゃったし、どうかな?」

「うれしい、です。ありがとうございます」


さっきおばさんには大丈夫だったといったけれど本当は嘘。

親父は相変わらず帰りが遅かったから俺はいつもコンビニ弁当とかで済ませてた。

だからこうして誰かの手料理を食べるのは久々。


「もう、お母さんが寂しがってどうすんの」

「あら、だって勇也くんも航平くんもわたしの子供みたいなものだから」


そういってくれるおばさんの言葉はどれだけ嬉しかっただろう。

久々に囲む食卓、航平が横にいて前に葵が座ってる。

そこに並ぶおばさんの料理。


そんな幸せなことがこれからもずっと続けばいいと願った。
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