言葉にならない愛を、君に


「葵、大丈夫?」

「うん、でもなんか人すごいね」

「ね、大違い」

わたしたちが住んでるところはどちらかといえば田舎なのでこんなにも人が多いことに驚き。

男子たちを見失わないようにわたしたちは必死に歩いた。

田中くんがいてくれて、よかったと思う。

やっぱり知識も豊富だし、わからないことはなんでも聞いてくれたし、頼りになるリーダーだ。

それに杉野くん。おちゃらけタイプの杉野くんは誰とでも仲良くなれちゃうタイプだから現地の人ともたくさん会話していてすごかった。

航ちゃんはというとかわいい顔をしているからか、おばちゃんたちに絡まれたりしていて大変そうだったけど。

そんなタイプがまったく違う男子3人の後ろを歩くわたしと咲茉。

ここに勇也がいたらどれだけよかったんだろうなんてやっぱり思ってしまうけど、でもいまさらどうこういったって仕方ない。
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