言葉にならない愛を、君に
ホテルでは咲茉との2人部屋。
「たのしかったね」
「ね、男子たちみてると面白い」
「わかるわかる」
「ねえ、咲茉」
「ん?」
「航ちゃんにさ、告白、しないの?」
「え?」
「いや、ずっとね思ってたの。2人お似合いなのにって」
「だって、航平くんはいまでも葵のこと・・」
「そうやって逃げてるだけじゃないの?」
「・・・」
「わたし咲茉のことも航ちゃんのことも好きだから、2人にはくっついてほしいな」
「そんなこといったら葵だって、勇也くんに告白しないじゃない」
「わたしは・・・」
「うそうそ、ごめん。たしかにそうだよね。わたし逃げるだけかも。怖いんだよね。1年生のころからさ、ずっと好きだった人とさ仲良くなれただけでも十分嬉しいのに、これでもしこのまま告白して関係が崩れたらって思うと不安なの」
それは同じ。わたしも勇也のことが好きだって気づいてから、いえなかった。
関係が崩れるくらいなら、幼なじみとしてずっと一緒にいれればいいって。