言葉にならない愛を、君に
誰にもいえないこと
葵side
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「ああ、疲れたな」
「ね、楽しかった」
あと2時間で集合時間。
いまはお店にはいってのんびり過ごしている。
わたしは楽しみながらも航ちゃんと咲茉のことが気になって仕方なかった。
ここは、わたしたちが退散したほうがいいのかな?とずっと悩んでいた。
でも勇也は知らないし、どうしようって。
でも、このチャンスを逃したらもう時間はほとんどない。
ホテルに戻ってしまったらなかなか会えないだろうし。
咲茉のほうをみるとちょうど目があった。
咲茉は何か決意したような目をしていて、軽く頷くと航ちゃんのほうを向いた。
「航平くん、ちょっといいかな?」
「え?あ、うん」
勇也もわかっていたのかわかんないけど特になにもいわなかったので、わたしと勇也が離れることにした。
航ちゃんはわりと疲れてそうだし、ここなら落ち着いて話せそうだったから。