言葉にならない愛を、君に
「今日から4人で部室までいけるなんて、なんだか嬉しい」
「たしかにな、今まで別々だったもんな」
部室棟は校舎をでて少し歩いたところにある。
そこまでいつもわたしはひとりでいっていた。
「わたしも、一緒にいっていいの?」
「うん、もちろん!どうして?」
「いや・・3人とも仲良しだから、そこに入っていいのかなって・・」
「山之内さん、そんなこと気にしなくていいから!な?」
そういって勇也がわたしと航ちゃんの顔をみる。
「うん、わたしは咲茉と一緒で嬉しいよ」
「そんなこと気にしないで」
「ありがとう」
また少し、咲茉の顔が赤くなった、気がした。
「じゃ、いこうぜ」
わたしたち3人はただの幼なじみ。
そのはずなのに、どうしてこんなにももやもやした気持ちになるのか、自分でもわからなかった。