言葉にならない愛を、君に



「ただいまー!」

「おかえり。どうだった?」

「たのしかったよ。はいこれおみやげ」

「あら、ありがと」

大阪のおみやげはたこ焼き味のするお菓子と家に飾れる雑貨にした。


「それとね、航ちゃんに彼女ができたの」

「航平くんに?それは残念ね」

「なんで?」

「だって、航平くんいい子だったもの。でもまあ勇也くんでもいいわね」

「お母さん・・・」


時々思う。

お母さんは男の子がほしかったんだろうなって。

昔から航ちゃんにも勇也にも、雅也くんにも、お母さんは優しかった。


ううん、違う。

別にわたしに優しくなかったわけじゃない。

でもそれをみるたびに、ああ、お母さんはわたしのこと嫌いなのかなって思ってた。
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