言葉にならない愛を、君に
*
「光姫、大丈夫か?」
「大丈夫です」
結局あれから梨花子は学校にきていない。
そのため光姫が全部仕事をやることになって、大変そうだ。
「あの、勇也先輩、すいませんでした」
「え?なにが?」
「真鍋先輩のふりしたこと・・・」
「ああ、あれね。梨花子にいわれたんだろ?」
「はい・・わたし梨花子先輩のこと好きで尊敬してて。でもあそこまでやるなんて・・」
「そうだよな。でももう気にしなくていいから」
「はい。本当にすいませんでした」
光姫は光姫なりにきっとずっと後悔していたんだろう。
でも梨花子のことも好きだといっている光姫を責めることもできなかった。
俺だってあんなことがあったのに、今は梨花子のことが心配だから。
先生たちがいっても家にもいれてもらえないらしいし。
あの元気で明るかった梨花子を変えてしまったのは俺なのか?