言葉にならない愛を、君に
「親御さんがいうには芹沢が勇也くんっていう人に会いたがってるといっているらしいんだ」
「・・・」
「こんなこと頼んで悪いんだが、学校側としても理由もよくわからずっていうのだとな・・」
「・・わかりました」
「すまない。ありがとう」
遠藤がここまで頭を下げるんだ。
きっともう打つ手がなくてよっぽどなんだと思う。
梨花子には正直会いたくない。
あんな形のまま別れたし、もしかしたらまだ葵に危害を与えるかもしれないから。
でももう一度話し合うチャンスでもある。
もしかしたら更生してくれるかもしれないし。
俺は航平にも葵にも黙って梨花子の家に行くことにした。