言葉にならない愛を、君に
「ほら、これ」
遠藤が2本、ペットボトルのお茶をくれた。
「よかったな、傷もそんな残らないみたいだ」
「・・よかった?先生それ本気でいってるんですか?」
「ああ、本気だよ。頭を強く打ったから意識はまだ戻らないみたいだけど、でも生きてる」
「・・誰が、やったんですか?」
「やったってなにをだ」
「だから、葵を突き落としたのは誰だって聞いてるんですよ」
「勇也、少し落ち着けよ」
「航平は黙って」
イライラがおさまらない俺とは反対に航平はやけに冷静だった。