言葉にならない愛を、君に
「わたしの両親はね、小さいころに離婚したの。理由はねそれぞれが不倫していたから」
「え?」
「わたしがお腹にできたから産んだけどそのときから2人とも別の人とも愛し合ってたんだって」
「そんなこと・・」
「わたしはね、いらない子供だったの。離婚するまでの間は地獄だった。2人とも家になんてほとんどいなくて食事だってろくに食べれなかった。お父さんから殴られることなんてしょっちゅうだった。
だからね、離婚するって聞いた時は心の底から喜んだの。やっと解放される、地獄から解放されるってね」
“でも、本当の地獄はここからだった”
そういった梨花子の目から怯えと恐怖を感じた。