言葉にならない愛を、君に

「俺はとめたんだけど、でも勇也はこういった。
『しかたないんだ、これしか葵を守る方法が俺には見つからない』『好きだからだよ。守りたいんだ』ってね」

「っ」

「勇也はさ、言葉にはしないけど、ずっと葵のこと思ってるよ」


ああ、だめだ。

泣かないつもりだったのに、涙が次から次へとでてくる。


「わかるよ勇也の気持ち。俺も葵のこと好きだったから。もし梨花子が好きになったのが俺だったらどうなってたんだろうなって。
でも、どうしようもないくらい葵が好きだから、小さいころからずっと好きだから、この関係が壊れたくなくて言えなくて、ずっと心にしまってて。きっともっと早く言えてたら、きっと違った未来があったんだろうなとか」

「う、ん」

「でも勇也は言葉にしない分、葵のことを守ってきた。

それは勇也なりの、愛のカタチ、だったんじゃないかな」


心が、ちぎれそう。

勇也に会いたくてたまらない。