言葉にならない愛を、君に
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「先輩、もう大丈夫なんですか?」
「うん、ごめんね心配かけちゃって」
包帯はとれたはいいものの、しばらく運動は控えるようにいわれたのでずっと見学していたんだけど、最近になって今まで通り走れるようになってきた。
「よかったです、ほんとなにもなくて」
でも、あの階段から落ちてから1ヶ月もたってないのに、ずいぶん昔のことのよう。
「最近、先輩のほうみなくなっちゃいましたよね」
「え?」
「久我先輩は最近ソフトボール部にいる彼女さんのほうみてるんで仕方ないですけど、榊先輩は芹沢先輩と付き合ったってなったときも葵先輩のことみてたのに。最近はまったくこっちをみなくなったなって」
「こら、だから部活に集中しなさいって」
そんなこといったけど、わたしも気づいてた。
別に意識してなかったときから目があえば手を振りあったりしていたのに、今はそれさえもない。