言葉にならない愛を、君に
勇也はわたしになんていうつもりなんだろう?
すでに航ちゃんから聞いてるから事情はしってるけど、それを勇也は知らないだろうから。
嘘はいわずにはっきりといってほしい。
勇也の口からちゃんと勇也の気持ちを聞きたい。
「先輩、そろそろ休憩おわります」
「わかった」
もう一度勇也のほうをみる。
ちょうど、勇也がゴールに向かってボールを蹴っていた。
そのボールは綺麗な放物線を描いてそのままゴールに吸い込まれるように入っていった。
そして同じチームだった人とハイタッチをしていた。
その中には航ちゃんもいて。
わたしは部活中なのにも関わらず思わず泣きそうになってこらえた。
こんな当たり前な、今まで当たり前だと思っていた光景が、勇也と航ちゃんが笑いあっているのが、すごく幸せなことなんだと感じたから。
勇也と航ちゃんはこのまま変わらない関係でいてほしい。
ずっと幼なじみ、そして親友、仲間でいてほしい。