言葉にならない愛を、君に


「お願いします。お金貸してください。将来絶対に返します。もしそうしてくれるなら誰にもいいません。だから、お願いします。わたしを自由にしてください」


わたしは深く頭を下げた。

自分が変わるためには、まずここから脱出したかった。

こんな狭い世界から飛び出して、自由を手に入れたかった。

そうすれば少しは光姫がいっていた、幸せ、が手に入るんじゃないかって思ったから。


「あなた、もういいんじゃないの」

「ふん、勝手にしろ」

「ありがとうございます」

「金はやる。返さなくていい。もう顔もみせるな」

そういって通帳を渡してきた。

中を開くと大金が入っていた。
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