言葉にならない愛を、君に

勇也side


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「勇也せんぱーい!」

部活がはじまるまでまだ少し時間があったので部室前でしゃべっていたら、名前を呼ぶ声がした。

「光姫?どうした?」

里中光姫(さとなかみつき)。

今年はいってきた、サッカー部のマネージャーだ。

まだ入ってきて2か月ちょっとなのに、仕事もてきぱきできてしっかりしている。


「梨花子先輩が呼んでました」

「梨花子が?ありがと」

「いえ」

「ちょっといってくるわ」


航平にそう言い残して俺は梨花子の元に向かう。


「なんかトラブル?」

3年生の先輩たちが引退してしまい、俺がキャプテンを任された。

それでなにかあったのかと思ったんだけど・・顔をみて驚いた。


「あ、ううん、違うの。なんでもない。ごめん」

「なんでもないことないだろ?」


なぜかわからないけれど、泣いていた。
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