言葉にならない愛を、君に
「それって、どういう意味?」
「ゆう、やくん・・こう、へいくんも・・」
「その手にもってるの渡してくれない?」
みるとそこには真鍋と書かれた上履きがあった。
どうりでずっと見つからなかったわけだ。
今こうして部室にきたのはとりあえず隠してまたあとで考えようとしていたんだろう。
梨花子と一緒にいた女子たちはなにかを察したのか逃げるように校舎に戻っていった。
「はは、うける。なに必死になってんの」
突然梨花子の表情と口調が変わった。
「ばっかみたい。2人してさ。王子様かなんかのつもり?」
「梨花子?」
「ああ、もうやめた。これは返すよ」
そういって上履きをこっちに投げてくる。