言葉にならない愛を、君に


「まあでも真鍋さんから話しかけてこられるのも嫌だから、なにかひどい言葉もいってほしいな」

「・・ひどい言葉って?」

「それは自分で考えて。とりあえずあっちから絶対話しかけてこれないようなやつ」


そんなの、無理だ。

俺にいえるわけがない。

でも、もし葵が俺に話しかけてきたところをみた梨花子が葵になにかしたらそれこそ俺は自分を恨む。

葵を守るために、葵を傷つけるしかないのか。


「じゃ、教室もどろ?」


梨花子はなんのためらいもなく俺の腕に自分の腕をからませてきた。

案の定廊下を歩いている間視線が痛くて、悲鳴をあげるやつもいた。

自分の教室の前までいくと葵がみえた。
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