言葉にならない愛を、君に


「咲茉!」

咲茉は中庭でひとりぽつんとお弁当を食べていた。

「あ、おい?何しに来たの?」

「ちゃんと、話したくて」

「わたしは葵と話すことなんてないから」

「わかってる、最低だよね。許してもらえるなんて、思ってない。でも、それでも咲茉と友達でいたい」

「なにそれ、矛盾してる、それに自分勝手」

「そう、だよね」

「葵はさ、本当に航平くんのこと好き?」

「え?」

「違うよね、葵はさ勇也くんのことがあって傷ついてそれで航平くんのこと利用しようと思ってるんでしょ?」

咲茉の視線がわたしとぶつかり、その視線があまりにも強い。

心をすべて読まれているような、感覚。

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