言葉にならない愛を、君に



「咲茉、おはよう」

「おはよ」

あれから何日かすぎ、咲茉と話せるようになってきた。

「航平くんもおはよ」

「咲茉おはよ」


わたしと航ちゃんが別れたという噂はあっという間に広まった。

まあ今でも一緒に登校してるからさほど関係が変わったわけじゃないんだけど。

でも、なんとなく、前よりももっと航ちゃんとの絆が深まったような気がするんだ。


「今日修学旅行の班決めだね」

もちろん咲茉とも。

「だね、絶対一緒になろうね!」


2年生になって、勇也と航ちゃんと同じクラスになれたときは、絶対一緒の班になれると思ってた。

咲茉とも仲良くなって4人で一緒の班になれたらどれだけいいだろうなって。

でも、それは叶いそうにない。

芹沢さんは違うクラスだけど、それでも勇也がわたしたちと同じ班になることはないだろう。
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