言葉にならない愛を、君に
勇也は最近おかしい。
魂が抜けてしまったみたいにみえる。
なにをしていても上の空で、部活中でもしょっちゅうミスしていたりぼーっとしているのがみえる。
この前も前からボールが飛んできているのに気づかず、後ろに倒れてしまったくらいだ。
そんなこと、いままでなかった。
勇也は誰よりも努力していて、サッカーが大好きで、サッカーに対して手を抜くとかそんなことなかったから。
でも、わたしはそう思っていても勇也に話しかけられない。
いま、勇也を助けてあげられるのは航ちゃんしかいない。
だから、航ちゃんお願い。
そういう意味も含めて強くうなずいた。
それをみた航ちゃんは飛び出すように教室からでていった。