気づいて
••凌平
凌平・・
恩師より、
難しい症例の患者さんの
相談があり東北の地にきた。
今日は、恩師に挨拶に伺い
明日、カンファレンスを
行う事になっている。
挨拶も終わり病院の入り口に向かうと
あの・・後ろ姿は?・・・
抱っこひも?・・・
莉・・央・・?
と、思い声をかける
振り向いた女性は
やはり・・莉央で
あの頃より、少し髪を切り
簡単に束ねていたが
綺麗な顔をしていた。
その顔は、俺を見て
驚愕の顔に・・・
そこに看護師が来て
莉央と莉央の腕の中にある
子供と話をした。
凉太・りょうた?
そのまま、俺から離れようと
したが、俺は畳み掛けて
質問をし、それを阻止して
病院の前の公園で
話をした。
恩師の病院は、
この地でも、かなり大きな病院で
内科から外科、沢山の科を
持っている。
その上、NICUも優れていると
聞いている。
莉央の子供も早産だったようだ。
抱かせてもらうと
目を開き、俺を見て
笑ってくれた
本当に、可愛い子だ。
莉央は、母方の祖母の所に
いると言い、旦那さんの話しには
返事をせず、あの長い片想いの彼か?
と聞いた時は、違うと
はっきりと否定した。
あの当時の事を
きちんと詫びてくれて
恋愛に向かないと言う俺を
慰めてくれた。
やはり・・俺は・・
間違って・・なかった・・
莉央が、今、幸せなら・・と。
だが、凉太君は・・・
あの彼の子供では期間がおかしい
ならば、俺の?・・子か?・・・
莉央と別れてから
しばらく考えて
俺は、久しぶりにあの人に
連絡をいれた。