気づいて
六章 続き・・
••ずっと永遠に
凌平と莉央の第二子は、
可愛い、可愛い、女の子だった。
今回は、臨月まで
お腹の中にいてくれて
莉央は、ホッとしていた。
おばあちゃん、曰く
「凌平さんが、そばにいるからだ」
と、言った。
莉央自身も、そうだろうと思った。
凉太の妊娠中
おばあちゃんを始め
両親も洋子おばさんも
優しく、大事にしてくれていたが
凌平さんが側にいないのは
心に大きな負担があったのだと思う。
凌平自身も、それは良く
わかっていたから
忙しくても、莉央と赤ちゃん
凉太の事は、優先していた。
凌平は、赤ちゃんの名前を
里琴(りこ)とした。
凉太は、里琴を
とても可愛がってくれて
兄妹は、仲が良かった。
莉央の両親も
凌平の両親も、叔母の洋子も
凉太と里琴に会いに良く
この地に足を運んでいた。
おばあちゃんは、
「私が一人の時は、
気が向いた時にしか、
来なかった、薄情な娘達は。」
と、言うから
母さんと洋子おばさんは
苦笑いをしながら
あしげく通ってくれて
本当に幸せだと思う
二人だった。
「莉央、いつまでも
俺のそばにいてほしい。」
「はい。離れませんよ。
ずっと、永遠に。」
二人は、笑いながら
キスをした。