あなたの好きなおでんの具を知りたいと思うくらいにはあなたが好き
「先輩はくるみさんになりたい?」


「くるみみたいになってみたい。
可愛げがあって守ってあげたくなるような女の子になりたかった」


そうすれば…って考えても無駄だけど。


「自分のことを少しでも好きになってみたかった。」


ふわっと急に何かに包まれた。


三浦の手が自分の後頭部にあることに気づく。


「ごめん、先輩そんなに泣くとは思わなかった」


「…は?」


目元を確認すると涙が出てた。


誰の前でも泣けなかったのにな。
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