あまい・甘い・あま~い彼に捕らわれて
手招きされてこちらにきた女性は、すらりとしたスタイルのいい綺麗な人だった。

「初めまして、野々宮美桜です。
こちらに座ってもいいですか?」

彼女は私に断りをいれて目の前の席に座った。

「美桜は俺が三年間、向こうで一緒に修行してたときの仲間なんだ。

いろいろ助けてもらったし、苦しい時とかも一緒に頑張ってきた。

昨日日本に帰国して、いろいろあって、住むとこがまだ決まってなくて、とりあえずしばらく家に住むことになった。

ちょうどうちもウェディングケーキやクリスマスケーキで忙しい時期になるから、年内は手伝ってもらうことになったんだ」

ドクンと心臓が嫌な音をたてた。

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