あまい･甘い･あま～い彼に捕らわれて

「もう圭吾とのデートも今日で終わりってこと？｣

しかめっ面のまま、圭吾を見上げると、クスリと笑い頷いた。

「そうだな。
これ以上杏を独り占めすると颯馬がヤキモチやくからな｣

「 そんなこと関係ないよ！
私は颯馬のものじゃないし、別に…別にアイツのことなんて好きでもなんでもないから！｣

「ふーん。
そうなんだ？俺にはすごくお似合いに見えるけどな｣

「私は年上が好きなの！
圭吾みたいな年上のイケメンがタイプなんだから！｣

「んー、年はどうにもならないけど杏のドストライクになったと思うけどな。
まぁそのうち杏に会いに行くだろ。

まぁそんなわけだから、今日はたっぷり杏が満足するまで甘やかしてやるからな。
最後のデートだからね｣

ウインクしてふっと笑う私の大好きな笑顔を浮かべられて、私は盛大なため息をついた。

これで楽しかった圭吾と隼人おじさんとパパとの交代でのデートは、もうないのだなと寂しくなった。