あまい・甘い・あま~い彼に捕らわれて
大好きな杏の側を離れることなんてしたくなかった。

誰にもとられたくないし、自分のものにしたくて、幼馴染みの枠を取っ払い男として意識させようと思った矢先、フランス留学の話がきた。

勤務先のホテルの上司が
「 晒名、お前もっと上を目指して見ないか?
お前の器用さとそのセンスもっとのびるぞお前。
年上の好きなコいるんだろ?

どうだ、フランスにいってもっと一流になってこいよ」

今日本を、杏の側を離れることをものすごく悩んだ。

そんな俺の背中を杏のお父さんと親父、圭吾さんがおした。

「 颯馬、向こうのコンクールで入賞してこい。
そうしたら、杏をお前の嫁にくれてやる。
どこぞの男にやるくらいなら、颯馬にやるよ。

心配するな。

お前が帰ってくるまで誰も近づけない。

その代わり、フランスから帰ってきたら自分の力で杏を落とせ」
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