あまい・甘い・あま~い彼に捕らわれて
「ただいま杏。やっと…会えた」
目を細めて微笑んでいる颯馬は、抱き締める腕に力を込めて私の頬に軽く口付けた。
「ちょっ!颯馬!会社の前でやめてよ!!」
思わず見とれていた颯馬の突然の行動に、私は激しくうろたえた。
私の知っている颯馬じゃない。
こんなに甘くて熱のこもった目を向けている彼を私は知らない。
早くなってしまった鼓動を知られたくなくて、慌てて胸を押して腕から逃れたが、すでに私の顔は耳まで真っ赤になっていた。
「 二人っきりならいいのか?杏。
でもそれじゃ意味がないんだよな。
ここの人たちに杏は俺のものだって知らしめたいし、それに…圭吾さんに派手にやってこいって言われてるんだよね。
昨日ここでやらかしたろ?
圭吾さん気にしてたぞ。
不倫とか愛人とか噂されてるんじゃないかって。
まぁ多少は事実だけどな」
「 ちがっ!」
否定しかけた私の言葉は、再び伸ばされた颯馬の手に捕らえられ、合わさった唇で遮られた。
大きく目を見開いたまま、私は…その目の前の端整な顔をした長い睫毛の切れ長な目を見つめていた。
目を細めて微笑んでいる颯馬は、抱き締める腕に力を込めて私の頬に軽く口付けた。
「ちょっ!颯馬!会社の前でやめてよ!!」
思わず見とれていた颯馬の突然の行動に、私は激しくうろたえた。
私の知っている颯馬じゃない。
こんなに甘くて熱のこもった目を向けている彼を私は知らない。
早くなってしまった鼓動を知られたくなくて、慌てて胸を押して腕から逃れたが、すでに私の顔は耳まで真っ赤になっていた。
「 二人っきりならいいのか?杏。
でもそれじゃ意味がないんだよな。
ここの人たちに杏は俺のものだって知らしめたいし、それに…圭吾さんに派手にやってこいって言われてるんだよね。
昨日ここでやらかしたろ?
圭吾さん気にしてたぞ。
不倫とか愛人とか噂されてるんじゃないかって。
まぁ多少は事実だけどな」
「 ちがっ!」
否定しかけた私の言葉は、再び伸ばされた颯馬の手に捕らえられ、合わさった唇で遮られた。
大きく目を見開いたまま、私は…その目の前の端整な顔をした長い睫毛の切れ長な目を見つめていた。