あまい・甘い・あま~い彼に捕らわれて
「いいじゃないですか。
このさいしっかり意識してあげれば。

それに思いっきり甘えればいいんですよ。
年下だってしっかりしてたりしますよ?
ほら、噂をすれば…お迎え今日もきてますよ。

愛されてますね坂口さん」


前島さんの視線の先には会社の入り口の前で、歩道の街路樹にもたれて立っている颯馬がいた。

その姿を見ただけで私の顔はすぐに赤くなる。

「もぉ!
やだなぁ坂口さん。
十分意識しまくりじゃないですか。
それとも…顔を赤くするようなことありましたか、昨日」

颯馬との深くて甘いキスを思い出して瞬く間にわかりやすくさらに赤くなる。

「うわぁ。
坂口さんでもそんな顔するんですね。
可愛い。
でもクールビューティーで鉄壁の受付嬢が、プライベートの顔をだしちゃ受け付け失格ですからね」!

とクスクス笑う。

「うっ…」

ダメだ。
昨日からすっかり颯馬にやられてる…。

私の知らない三年ぶりの彼に私はドキドキして、ただまだその感情が゙好き"なのかよくわからないでいる。
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