あまい・甘い・あま~い彼に捕らわれて
「ふぅっ…、そんなに可愛い顔して煽んないでよ。
このまま続けたいけどせっかくだから温泉楽しまないと。

露天、一緒に入る?
それとも大浴場行く?
夕飯の前に入りたいよね」


身体を起こした颯馬が私の髪を優しく撫でながらふわりと微笑む。


「一緒に入りたいけど、とりあえず大浴場行こう。

今一緒に入ったら俺、我慢できなくなるから」

赤い顔をした颯馬につられるように私の顔も赤くなる。

「…ばか…」

「しょうがないじゃん。
好きなこと二人っきりなんだから。
男なら当たり前だろ?
ずっと触れたくて仕方なかったんだから。

どんだけ我慢したと思ってんの?

俺はずっと杏が好きでたまらなかったんだから」

伸ばされた手は再び私を腕の中に閉じ込めて首筋に埋めた顔が大きく息を吸い込んだ。

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