あまい・甘い・あま~い彼に捕らわれて
その夜颯馬は腫れ物でも扱うように優しく私に触れた。

はだけた浴衣から見えた下着を見て

「俺のため?」

と嬉しそうに笑い優しくゆっくりと唇を這わせた。

「んっっ…はぁっ…」

甘い吐息がこぼれ落ちて、うわごとのように何度も繰返し口にする。

「颯馬…好き…

…好き…颯馬…」

名前を呼ぶ度に何度も何度も優しく唇が重ねられる。

「杏、愛してる」

同じように繰返し私の名前を口にしながら私たちは何度も求めあった。




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