あまい・甘い・あま~い彼に捕らわれて
ランチプレートを注文したが、初対面に等しいましてや社長の息子と二人で食事なんて、緊張して味もよくわからない。

どうにか胃の中に収めて食後のコーヒーにたどりつくと、冴島所長がニヤリと笑った。

「 今週末、N社の創業記念のパーティーがある。

女性同伴なんだが生憎俺にはパートナーがいない。

一緒に参加してもらえないか?」

「えっ…」

颯馬の笑顔が脳裏に浮かぶ。
困惑していると、ふっと優しく微笑み

「恋人がいるのは知っている。」

所長の言葉にホッと胸をなでおろした。

「年下のスィーツ王子だろ?

社内の奴等が噂してる。

テレビで見たが可愛い顔したイケメンだよな。

あぁいうのがタイプなんだ。」

一瞬鼻でふんと笑われた気がした。
颯馬を馬鹿にされてムカムカする。

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