あまい・甘い・あま~い彼に捕らわれて
食後のデザートにチョコレートケーキが運ばれてきた。
このケーキが食べたくて、私はこのお店にきたいと圭吾に頼んだのだ。
「美味しい!」
一口食べてあまりの美味しさに私の頬は緩み、そんな私を彼は嬉しそうに眺めている。
「ほんとに杏は小さいころからケーキには目がないな」
「あたりまえだよ!
あおちゃんのケーキ食べて育ったんだよ?いまだにあれを越えるケーキには出会えないんだけどね」
パパの友人のドクターの奥さんあおちゃんは、洋菓子店のパティシェをしている。
彼女の作るケーキが大好きで私は彼女から仄かに香る甘い香りもまた消毒薬の匂いと同じくらい大好きなのだ。
幸せそうにケーキを頬張る私を目を細めながら見ていた圭吾が
「そういえば颯馬がフランスから帰国したぞ」
と私の顔をみてにやついた。
「いつ?」
一瞬どきりと跳び跳ねかけた心臓を、気づかれないように平静を装って圭吾に聞く。
「昨日。時差ぼけでねてるんじゃないか?連絡来てないのか?
…いい男に成長してたぞ」
「ふっふーん。
そうなんだ。私、年下には興味ないもん!」
同様を隠すように慌てて目をそらしてコーヒーカップに視線を落とした。
このケーキが食べたくて、私はこのお店にきたいと圭吾に頼んだのだ。
「美味しい!」
一口食べてあまりの美味しさに私の頬は緩み、そんな私を彼は嬉しそうに眺めている。
「ほんとに杏は小さいころからケーキには目がないな」
「あたりまえだよ!
あおちゃんのケーキ食べて育ったんだよ?いまだにあれを越えるケーキには出会えないんだけどね」
パパの友人のドクターの奥さんあおちゃんは、洋菓子店のパティシェをしている。
彼女の作るケーキが大好きで私は彼女から仄かに香る甘い香りもまた消毒薬の匂いと同じくらい大好きなのだ。
幸せそうにケーキを頬張る私を目を細めながら見ていた圭吾が
「そういえば颯馬がフランスから帰国したぞ」
と私の顔をみてにやついた。
「いつ?」
一瞬どきりと跳び跳ねかけた心臓を、気づかれないように平静を装って圭吾に聞く。
「昨日。時差ぼけでねてるんじゃないか?連絡来てないのか?
…いい男に成長してたぞ」
「ふっふーん。
そうなんだ。私、年下には興味ないもん!」
同様を隠すように慌てて目をそらしてコーヒーカップに視線を落とした。